強制調査とは~

税務調査 のうち、裁判所の許可を得て、強制的に行われるものをいわゆるマル査と言います。マル査は、悪質かつ大口の脱税者に刑事罰を科すことを目的にしています。 また、このような制度があることによって脱税の抑止力を期待しています。平成20年度の着手件数は70件、平成20年度中の処理(検察庁への告発の可否を 最終的に判断)件数は70件です。当然、着手して、証拠を吟味して処理されるので時期はズレずれますので、件数が同数なのはたまたまです。そして、4件に 3件は検察庁に告発され、平成20年度中に一審判決が言い渡された件数は57件です。その結果、すべてに有罪判決が出され、執行猶予の付かない実刑判決は 5人です。
 強制調査を甘く見ることはできませんが、任意調査件数と比較にならないくらい少ないです。

税理士の立会いは~

 強制調査(マル査)は言葉の通り強制力があり、税理士が立ち会っても実質的なことは何もできません。口答えすれば、それなら立会いを認めない、立ち退いてくれと言われるだけです。税理 士が立会いしても、立会当日はなにもできず、調査の妨害にならないよう、ただ見ているだけです。税理士を活用できるとすれば、当日の調査の後の検討、対策 でしょう。ただし、脱税(単なる申告もれではない。)していれば相談すべきは税理士ではなく、弁護士かもしれませんね。